ヘリテージマネージャー養成講習会①
直観的に、新しいものと旧いものはどちらも大切だと感じている。
片方だけでなく、両方あるのが私にとって健康的な状態だと思っている。
昨日は古い建物について学ぶ為、これからも古い建物を相手に仕事を続けたいという思いから、表題の講習会に参加。
内容は、二つ。
①ヘリテージマネージャー(以下HMとする)概論と
②文化財保護法概説・補助金について、約4時間の座学。
①はHMが兵庫で誕生することとなったその経緯から始まり、現在の姿に至るまでの、
道のりの説明と、その道のりでHMが行ったアクション、それによって社会に及ぼした影響、そしてこれからの展望というものが良く纏められていた。
纏められていたが、ボリュームが多い為、全てを理解するにはもちろん及んでいない。
まず全体像を掴むというところで理解する。
②はタイトル通りといったところ、HMの成り立ちからみて、
文化財保護法を理解するのは必要。
いつもは最後に持ってくる講義らしいが、
初回にいれて然るべき内容と思う。
もう少し具体的なメモを残す
HM発足までの流れ:
阪神・淡路大震災
→重要文化財指定された建物は復旧(ex旧居留地16番館)、一方で指定されていないが歴史的文化的価値が感じられる多くの建物が直ちに除却。
→上記を受けて、兵庫県が中心となり「文化財登録制度」が設立
→兵庫県内で登録が進まない、理由はマンパワーの不足
→「ヘリテージマネージャー」誕生
震災という極限状況において、普段曖昧に使われている「文化」に
明確な枠が与えられ、ある文化は保護され、ある文化は捨てられた。
大きな反省があり、登録文化財という制度ができた。
文化は私たちで守り、育てていくもの。
登録文化財の定義:
建築物、と僕構造物及びその他の工作物のうち、原則として建設後50年を経過し、かつ次の各号の一に該当するもの
①国土の歴史的景観に寄与しているもの
②造形の規範となっているもの
③再現することが容易でないもの
重要文化財の指定基準:
建築物、土木構造物及びその他の工作物のうち、次の各号の一に該当し、かつ、各時代又は累計の典型となるもの
①意匠的に優秀なもの
②技術的に優秀なもの
③歴史的価値の高いもの
④学術的価値の高いもの
⑤流派的又は地方的特色において顕著なもの
国宝の指定基準:
重要文化財のうち極めて優秀で、かつ文化史的意義の特に深いもの
50年とは結構短いなと思う(あと10年で私も一つのハードルを突破するわけで)